ユ・アインが本作品では、言語障害を持っている男性テインとして帰ってきた。だが彼は先天性な障害を持っているのか、何か理由があって言葉を発さないのか映画では明確に描かれていない。 私たちはユ・アインの演技を見て、テインの前史を自由に想像することができるが、ユ・アインがテインを単純に言語障害者として表現しなかったことが所々に見える。 テインは、あくどい環境の中でも弟と共に幸せに過ごすために一生懸命生きてゆく。言葉で表現しなくても、しっかりとした彼の行動を通じ優しさが感じられる。ユ・アイン流の表現方法によってキャラクターが生き生きと構成されたという点が『音もなく』の鑑賞ポイントだ。 この映画についてユ・アインは「観客の好みが分かれると思うが、それがないと新しさが無いと思う」と語った。そうでありながらも「新しい試みは好みを作るということを覚悟しなければならない。だが、僕は『音もなく』について好み..