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ユ・アイン「次の作品は接待に平凡な人物を演じてみようか」[インタビュー②]

류아 / RYUA 2020. 10. 19. 12:30

 

 

 

ユ・アインが本作品では、言語障害を持っている男性テインとして帰ってきた。だが彼は先天性な障害を持っているのか、何か理由があって言葉を発さないのか映画では明確に描かれていない。

 

私たちはユ・アインの演技を見て、テインの前史を自由に想像することができるが、ユ・アインがテインを単純に言語障害者として表現しなかったことが所々に見える。

 

テインは、あくどい環境の中でも弟と共に幸せに過ごすために一生懸命生きてゆく。言葉で表現しなくても、しっかりとした彼の行動を通じ優しさが感じられる。ユ・アイン流の表現方法によってキャラクターが生き生きと構成されたという点が『音もなく』の鑑賞ポイントだ。

 

この映画についてユ・アインは「観客の好みが分かれると思うが、それがないと新しさが無いと思う」と語った。そうでありながらも「新しい試みは好みを作るということを覚悟しなければならない。だが、僕は『音もなく』について好みが思ったよりも大きくはなかったようだ」とした。

 

「新しさということに渇きを覚えておられる」というユ・アインは「僕たちのそばにいつもあるものを新しくするという点で、観客たちがたくさん喜んでくださって感心してくださればと思う」と観客たちの好評を期待した。

 

 

 

 

ユ・アインは、演技人生で初めてセリフが一言もなく、繊細なまなざしと緻密な行動でキャラクターの全ての感情を表現し、キャラクターを完成させた。ある意味テインの可愛い行動が笑いを誘発させる。

 

彼は「一つ一つが僕の代表作になるのではなく、立体的な人物が作られることだと思う。まだ世に出ていない僕の中のパズルを持ち続けながら、僕の道の終わりがどこなのか分かりませんが、ずっと前に進んでいくという意思があります」と自身の考えを明かした。

 

また「今回様々な挑戦をしましたが多くの方々に“ユ・アインの変身がとても当たり前だ”というように何の変化もなく見ているようだ。なので“これはまた僕がどのように覚悟しなくてはいけないものなのか”という考えが浮かんだ。次には、本当に平凡な人物を演じようかとも思っている」とした。

 

写真:『音もなく』公式サイト